酒粕は日本酒を製造する際にできるもろみを絞った残りで、栄養価はほとんどそのまま残っていることから高い健康効果や美容効果があります。
粕汁や甘酒にするのも良いのですが、スキンケア化粧品として利用するとさまざまな美容効果が得られます。
酒粕の美容効果はどんなものがある?
酒造りに携わる職人さんは、杜氏(とうじ)と呼ばれています。杜氏の皆さんの手の甲といえば、透明感があってまるで陶器のようにキレイというのは良く知られた話しです。
この美しさの秘密は、酒造りの発酵過程で生まれ、凝縮されていくさまざまな栄養素にあります。
その中で高い美容効果が期待できるものといえば、コウジ酸やアルブチン、フェルラ酸、遊離リノール酸などが挙げられるでしょう。
コウジ酸は化粧品にもよく使われている成分で、抗酸化作用が非常に高いことからアンチエイジングに効果的といわれています。
シワの予防ができますし、にきび対策に有効な抗炎症作用も期待できます。
また、アルブチンとともにメラニン色素が生成されるのを抑制することから高い美白作用があり、気になるシミやそばかすを目立たなくしてくれるでしょう。
さらに、遊離リノール酸にも美白効果が期待できますし、フェルラ酸には美白効果や抗酸化作用が期待できます。
酒粕でできる簡単スキンケア用品
酒粕は、お酒の種類などによって板状のものとペースト状のものとがありますが、美容効果はいずれも同じです。
しかし、値段はお店によって結構な違いがあるので、いくつか購入して気に入るものを探してみるのも楽しみの一つといって良さそうです。
また、中には酸化防止剤などが含まれた調味料用の酒粕もあるので注意が必要です。
パッケージ裏の原材料をよくチェックしてから購入しましょう。
作り方はとても簡単なので、酒粕を使ってお手製のスキンケア用品を作ってみましょう。
お手製のものは、市販の化粧品では肌の調子が良くならないという人には特におすすめです。
食べられる素材を化粧品とするのですから、これ以上安心できるものはないといって良いのではないでしょうか。
ただし、酒粕にもアルコール分が入っているので、気になる人は電子レンジで10~15秒ほどチンしてから使いましょう。
おすすめスキンケア方法①酒粕パック
まずは酒粕パックを作ってみましょう。材料は、酒粕100gと精製水50~150mlという2種類だけです。
しかも、なんとこの2つを混ぜるだけでOKという手軽さです。ただし、ペースト状のものならそのまますぐに使えますが、板状のものは少し作業が必要です。
精製水を入れてしばらくふやかすか、フードプロセッサーなどを使うと混ざりやすくなります。
固さは好みなので、扱いやすい程度になるまで混ぜましょう。
後は、顔にたっぷりと塗ってしばらくおき、表面がパリッとなってきたころに、洗い流せばOKです。
すすぎ残しのないように丁寧にパックを落としましょう。
また、より効果をアップさせたい場合には、パックの上をシートマスクなどで覆ってしばらく置くのも良い方法です。
酒粕パックは肌にやさしいので毎日使用することができます。
紫外線をたくさん浴びた後などにスペシャルケアとして使うのもおすすめです。
また、アルコールが気にならない人は精製水の代わりに日本酒を使ってみるのもおすすめですし、美容効果のあるエッセンシャルオイルを1滴垂らすと、良い香りに包まれてリラックスできるのでおすすめです。
酒粕パックは、ジップロックや瓶などに入れて冷蔵庫に保存すれば、1週間程度は日持ちがします。
酒粕の状態によってはその後も発酵が続くので、心地よいふんわり感も楽しめるようになるでしょう。
水を含ませていない方が長持ちさせられるので、一度にたくさん作らずに小分けして作るのがポイントです。
おすすめスキンケア方法②酒粕化粧水
化粧水は肌の奥深くまで染み込むものなので、もっとも安全性には気を使いたいスキンケアといえます。
これを酒粕で作ってしまうのもおすすめです。
酒粕化粧水は、酒粕大さじ1杯に精製水180mlとグリセリン小さじ1杯を混ぜると出来上がります。
夜寝る前やお出かけ前に、酒粕を精製水につけておくと良いでしょう。
7~8時間ほどかけると酒粕がふやけてくるので、それをガーゼなどで濾して液体のみを抽出させ、最後にグリセリンを混ぜればOKです。
残った固体部分も、捨てずにお風呂に入れて使えば、全身の美肌効果が得られます。
注意点はある?
酒粕パックも酒粕化粧水も、保存料が入っていないことから扱いには注意が必要です。
冷蔵庫で保存していたのにいつのまにかカビができている、などというのは珍しい話しではありません。
そして、その多くの原因は容器にあると考えられます。
保存料などが入っていないため、空気に触れただけても雑菌が増えてしまうからです。
化粧水を入れるボトルはガラス製のものを使用し、新しい化粧水を入れる前にはかならず熱湯消毒するようにしましょう。
最後に 酒粕はまとめて買って有効活用
酒粕は、日本の伝統食品が再注目されている中でも、その高い栄養価から特に注目を集めている食品です
。袋で購入しても意外と使い切れずに余らせてしまうことはよくありますが、そんな時には、手作りのスキンケアアイテムを作って有効活用させてしまいましょう。
健康だけではなく美容にも非常に多くの効果が期待できるので、捨ててしまうのは本当にもったいない話なのです。
酒粕は、冷蔵庫に入れておけば3か月、冷凍すれば約1年は持ちます。
ジップロックなどに入れて空気に触れないようにするのが長持ちさせるコツです。
旬の時期にまとめて購入し、さらなる元気と美しさを手にしてはいかがでしょうか。
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