甘酒が「飲む点滴」と呼ばれていることが、最近になって巷では話題となっています。有名な女優さんなど美容に興味のある方たちの間で、甘酒を飲むのがトレンドとなっています。
しかし、甘酒で飲む点滴と呼ばれているのは米麹でつくられたものに限るのです。
「飲む点滴」と呼ばれているのは酒粕ではなく米麹!
甘酒には、種類が2つあります。
1つ目は、酒粕でつくられたもので、もう1つは米麹でつくられたものです。
酒粕でつくられた方は、水でとき、そこに砂糖が加えられたものです。酒粕はお酒をつくる過程でできる搾りかすのようなものなので、アルコールが含まれています。そのため、こちらはアルコールが含まれた甘酒ができます。
米麹でつくられた方は、米麹と米、水を混ぜて発酵させてつくられます。そのため、アルコールは入っていません。甘みも米に含まれているブドウ糖が活躍するので、素材本来の甘さとなっています。そのため、アルコールが含まれていないだけではなく、砂糖なども入っていないのです。名称に「酒」がついていますが、アルコールが入っていないためソフトドリンク扱いとなり、妊娠している方、お子さまでも安心して飲めます。
どちらも栄養価が高いので、まったく飲まないよりかは、美容と健康に良いです。
しかし、どちらが良いかというと、米麹でつくられたものの方が、栄養価は高いといえます。
しかも、米麹でつくられたものの方は、「飲む点滴」と呼ばれているくらい、栄養価が非常に高いです。
なぜ米麹でつくられたものの方が飲む点滴と呼ばれているのかというと、そこに含まれている栄養成分が点滴の成分とほぼ同じだからです。
一口に点滴といっても、様々なものがありますが、なかでも栄養補給を目的に行われる点滴に含まれている成分と、ほぼ同じ成分が米麹の方には含まれています。
このことから、米麹の方は、美容だけではなく、健康にも非常に良いことが分かります。
酒粕の甘酒は飲む点滴ではないのか?
酒粕のものと米麹のものを比べると、アルコールが含まれていない観点からも、米麹の方が美容にも健康にも良いと言わざるをえません。
しかし、だからといって、酒粕の方の栄養価が低いわけではありません。例えアルコールが入っていたとしても、他のドリンクと比べると、豊富に栄養成分が含まれています。
なかでも、レジスタントプロテインは、からだにとって良いはたらきをします。
レジスタントプロテインは、今、注目されている成分の1つです。それが含まれているため、あえて酒粕の甘酒を飲んだり、酒粕ペーストを使ったりする方もいます。
レジスタントプロテインは、主に食物繊維と同じはたらきをします。
そのため、腸内環境が整えられ、便秘の解消ができます。便秘が解消されると、老廃物の排出ができることで、新陳代謝があがり、ダイエットにも美肌にも良い効果をもたらします。
しかも、レジスタントプロテインには、悪玉コレステロールを下げるはたらきもあります。
つまり、酒粕ペーストなどを食生活に積極的に取り入れることで、悪玉コレステロールが増えないように、コントロールができるのです。
また、酒粕の甘酒だとアルコールが入っていると前述しましたが、加熱してアルコールを飛ばせば、お子さまでも安心して飲めるものをつくれます。
酒粕ペーストをつくる際に、しっかりと鍋で火にかけてアルコールを飛ばしてつくれば、問題ありません。したがって、酒粕の甘酒でも米麹に負けないものをつくれます。
酒粕で期待できる効果
期待できる効果として、4つのことがあります。
1つ目は、がんを抑制する効果です。リンパ球のがん細胞を殺すはたらきを促す物質を持っていると言われています。そのため、がんの予防ができると言われています。
2つ目は、生活習慣病を予防する効果です。悪玉コレステロールの値を下げるはたらきがあることや、インスリンと同じようなはたらきのある物質があることが分かっています。そのため、糖尿病や動脈硬化、高血圧を防ぐはたらきをします。動脈硬化や高血圧が防げると、心筋梗塞や脳梗塞を防げるので、最悪の場合には死に至るような生活習慣病もの予防にもなります。
3つ目は、アレルギーを改善する効果です。アレルギー改善の効果がある理由は、ペプチド物質が含まれているからです。このペプチド物質は、カプテシンBを阻害するはたらきがあります。カプテシンBとは、酵素で作られる免疫グロブリンのことで、アトピー性皮膚炎や花粉症といったアレルギーを引き起こす原因です。この、アレルギーの原因であるカプテシンBのはたらきを阻害できるので、アレルギーの症状を緩和できると言われています。
4つ目は、美容に対する効果です。美容効果がある理由は、コウジ酸が含まれているからです。このコウジ酸は化粧品にも使われる美容成分で、シワを予防する効果があります。また、色素沈着、炎症を改善する効果もあるので、シミやそばかす、ニキビ跡、ニキビを改善するのにも効果があります。また、メラニンを生成するのを防ぐ効果もあるので、美白にも効果があります。
飲む点滴ではない甘酒のまとめ
酒粕でできた甘酒は、飲む点滴とは呼ばれていません。
しかし、栄養価は非常に高いため、病気の予防から美容に渡るまで、様々な効果を期待できます。
そのため現在、米麹ではない方の甘酒を好んで飲んでいる方は、わざわざ米麹の方にシフトチェンジしなくても大丈夫です。
また、ちょっとアルコールが入っている方が良いという方であれば、酒粕の方がおすすめです。
また、酒粕は自宅でパックにもできる優れものです。精製水と一緒に準備できれば、今日にでも酒粕パックがつくれます。
飲むのが苦手だという方は、酒粕パックがおすすめです。酒粕パックでアルコールが気になる方は、電子レンジで15秒以上加熱してアルコールを飛ばしましょう。
飲む点滴ではなくても、美容にも健康にも高い効果があるうえに、様々な使い方ができるので、常備しておくのがおすすめです。
常備する時は使いやすいように、固形を水で溶かした酒粕ペーストにすると良いです。
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