酒粕は健康や美容に効果が期待できるということで、注目を集めています。
しかし「酒粕を飲んだところ、下痢に悩まされるようになった」という意見も出ています。
酒粕は下痢に対し、本当はどのような効果があるのでしょうか?
検証していきたいと思います。
酒粕は本来、下痢に効果的
酒粕は下痢などの腹痛に対して、効果は十分期待できます。その理由として、まず酒粕には食物繊維が豊富に含まれていることが挙げられます。
なぜ下痢になってしまうのかというと、腸内環境が悪化して腸の働きの悪くなっていることに原因があります。
腹痛や便秘など、他の胃腸の症状も基本的は一緒です。食物繊維を摂取すると、腸内をきれいに清掃してくれます。
腸内環境が悪化しているのは、腸内に悪玉菌が多くなっていることが原因です。食物繊維を摂取すれば、便のかさを増し、悪玉菌を排出することが可能です。
腸内をすっきり、きれいにすることで、下痢の症状を改善する効果は十分期待できます。
出ない人は何やっても出ないからねぇ。個人的に食べ物で便通を良くするものは、酒粕。一日50g食べるようにしてから、定期的に来ていた下痢が無くなってうんkのキレも非常に良くなった。電子レンジでチンして牛乳入れてもう一回チンして飲んでる。
— 青ニーソ (@BlueKneeSox) 2016年1月15日
実家の母から電話。ためして○ッテンで酒粕が便秘と下痢によいとの情報。
— スィート (@micchims) 2010年12月7日
そのほかにも酒粕には、ビタミンB群が豊富に含まれています。
ビタミンB群には代謝を促進する働きがあるといわれています。腸内の代謝ももちろんアップしますので、新しい細胞にどんどん生まれ変わります。
やはり古くなった細胞よりも新しい細胞のほうが、腸の働きを活発にしてくれます。
このため、大腸でしっかり水分の吸収ができ、下痢気味を改善することができると考えられています。
ただし、酒粕を摂取してからすぐには下痢の症状の改善を実感はできないでしょう。
効果は徐々に表れてきます。口コミサイトの体験談の意見を見てみると、酒粕を摂取し始めてから1~2週間程度経過したところで、徐々に便通の良くなっていることを実感できたという投稿が多いです。
ですから、すぐに効果が表れるのではなく、効果が実感できなかったとしても数週間は飲み続けるのがおすすめです。
なぜ酒粕で下痢をするといわれるようになったか?
酒粕に含まれる栄養分を見れば、下痢に対して一定の効果が期待できます。
ところがインターネットを見てみると、「酒粕を摂取するようになって、下痢気味になった」という意見も多々見られます。なぜこのような真逆の情報が出てしまうのか、それは酵素が関係しているようです。
母方は酒の分解酵素を沢山持っているはずなので酒粕とか漬物等系統にすればいいのに何故分解酵素を持ってないヨーグルトなの?牛乳を飲む度にトイレに行って下痢になっている。ヨーグルトはカラダにいいと決めつけるとこのようになってしまう。完璧主義者の特徴の1つ。オヤジは酒粕よりもヨーグルト。
— 金次郎 (@kinjirou_n) 2017年1月4日
人間は体内に摂取した食べ物をエネルギーに変えるため、代謝をします。消化・吸収・分解・合成などの作業が伴いますが、このいずれの工程にも必要なものとして酵素があります。
食べ物ごとに必要な酵素が異なるのですが、人によって特定の食べ物を代謝するための酵素を体内に持ち合わせていないことも考えられます。
もしこの酵素を持っていないと、食べ物をうまく消化できなくなります。
すると私たちの体は、「この食べ物は有害である」と判断します。そして、できるだけ早く体外に出そうとして、下痢の状態に陥るのです。
お酒を飲む人も多いでしょうが、お酒が体内に入るとアルコールを分解する必要があります。
アルコールを分解するためには、アルコール脱水酵素が必要です。
このアルコール脱水酵素ですが、ALDH1と2という2種類の酵素があります。
ALDH2は、アルコールを分解するときに産生する中間物質のアセトアルデヒドが低濃度の時に働きます。
一方ALDH1は、アセトアルデヒドが高濃度になったところで初めて働きます。
日本人はよくお酒に弱い人が多いといわれます。
これはALDH2の活性が生まれつき弱い人が多いからです。
全く飲めない人は、ALDH2が欠損している場合もあります。
ALDH2が欠損している・活性が弱い日本人はおよそ半分いるといわれています。
アルコール分解段階の途中でできる有害なアセトアルデヒドを分解できないので、いわゆるお酒に弱い人は、少しお酒を飲んだだけでも悪酔いしてしまうのです。
お酒を飲める人でも飲みすぎた翌日には頭痛がするとか、お腹の調子が悪いという自覚症状を抱える方もいるでしょう。
いわゆる二日酔いですが、これは大量にアルコールを摂取したことで酵素による分解が追い付かず、体内にアセトアルデヒドが残っていることによって起こる症状です。
このようにアルコールを分解する酵素があまり多くない、持っていない人が酒粕を飲むと下痢を引き起こす可能性があります。
酒粕といわれると、搾りかすなのでアルコールは含まれていないと思っている人も多いようです。
ふつうのお酒と比較するとアルコール分は少ないですが、それでも大体1~3%程度のアルコール分が含まれています。
一部の酒粕の中には8%と、ビールよりも高めのアルコール濃度の含まれている商品もあるほどです。
このため、アルコール分解酵素を持っていないお酒の弱い人が酒粕を摂取し続けると、逆に下痢を発症してしまう可能性が出てきます。
もし、まだお酒を飲んだことのない人が酒粕を摂取して下痢になった場合、自分はお酒に弱いと思ったほうがいいでしょう。
まとめ お酒に弱ければ酒粕で下痢になるかも
もし普段あまりお酒の飲めない人であれば、酒粕を飲むと下痢を催す可能性が高いので控えたほうが良いです。
中には、「お酒は飲めば鍛えられるから強くなる」と思っている人もいるようです。
しかし、お酒を分解する酵素の量は生まれつきのもので酒をたくさん飲めば増えるものではありません。
もしお酒の飲める方で、下痢や腹痛に悩まされているのであれば、酒粕を飲んでみるといいでしょう。
酒粕には様々な栄養分が含まれていて、下痢以外にも健康や美容に対するいろいろな効果が期待できます。
スーパーなどで手軽に購入できるので、試してみませんか?
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